オーティス・レディング(&清志郎)!!
NOBUさんのブログで紹介してあった、NHKBSの番組(再放送)を見た。
「君はオーティスを聴いたか 忌野清志郎が問う魂の歌」
清志郎の憧れのソウルシンガー、オーティス・レディングのゆかりの地をめぐる特番です。
情報の密度としては、正直薄いと思う。
ナレーションも、少ない。
オーティスの人物像も、たぶん深くは描いてないと思う。
なにより清志郎。なんだろうね。不思議なくらいに言葉が少なかった。
あれだけ影響を受け、ものすごい思い入れがあるはずのオーティスについて、なぜ言葉が出ない?あまりに不器用だった。
時折、ディレクターに補足されたりもしながらも「たぶん、そうなんでしょうね・・・」とか、ぼそぼそしゃべる清志郎。
そこには、自分が期待していたような、清志郎のオーティスに対する思いが、いまひとつ伝わってこなかった。
なぜ、そんなにうまくしゃべれない?敬愛するミュージシャン、オーティスについて。
番組中に挟み込まれるオーティスの映像。歌声。それがあまりに雄弁に、彼の素晴らしすさを伝えていただけに、清志郎の不器用さが、とても際立つ・・・
でも、最後。
スティーブクロッパーと共作で、オーティスへの思いを託した歌が、流れた瞬間。
「オーティスが教えてくれた 日本のやせっぽちの少年に」
「歌うことを、愛することを」
またもや、そんな不器用で、言葉足らずな歌。思わず、聞いてる自分が恥ずかしくなるくらい、シンプルな、「LOVE SONG」。
でもその歌が流れた瞬間、自分は、やっぱり、どうしようもなく、感動しちまいました。
清志郎は、ほんとに、ココロの底から、オーティスのことを、愛していたんだな、というコトがダイレクトに伝わってきて。
そうなんだよなぁ。ほんとに愛してる人に対して、そんな簡単に、雄弁に想いを伝えることなんて
できないんだよなぁ。
裏返せば、「言葉で何が言える?」なんだよなぁ。
つまり、この番組での清志郎は、愛する人を前にした、「片思い」の「やせっぽちの少年」のまんまだったわけなんですね、きっと。
なんてウソのない人なんでしょう。と思った。
そしてまた、自分は、そういう清志郎の、裏返しを裏返した、正直さや素直さが好きなんでした、と思い出した。
オーティスの魅力を語るだけなら、どっかの音楽評論家にやらせりゃいいんです。
清志郎は、すでに何百曲ものオーティスへの、不器用ながらもストレートな「LOVE SONG」を作った。
それで十分す。
その歌を通して、自分はオーティスの素晴らしさを伝えてもらったのだから。
オーティスも、清志郎も、ほんと最高。
音楽って素晴らしいす。
GOTTA!!す。