「チェコアニメ映画祭」!!ゆるかわー!
さて、現在、吉祥寺バウスシアターと新宿K’S CINEMAで、チェコのアニメ作品を集めた映画祭をやっております。
仕事からみで、チケットいただき、早速、見てまいりました!
いやはや・・・のんきで、ゆるくて、かわいいキャラがもりだくさん。
自分の中に永遠不滅の「萌えキャラ」、チェブラーシカ 並に、胸キュンなキャラが多数登場してしまい、困っちゃいました。
中には社会派な作品、チェコ人形アニメの巨匠・ヤン・シュワンクマイエルのようなシュールリアリズムな作品もありますが、今回上映されるのは、比較的素朴で、牧歌的な作品が中心です。
チェコという国は、旧チェコスロバキアの共産主義体制化の元、国策としてアニメーションに力を入れていた国。たとえば、チェコの映画館では、長編映画が上映される前に、必ず短編アニメーションが予告編のような感覚で上映されていたそうで、人形アニメを含めたアニメへの力の入れ方は半端じゃなかったようです。
ちなみに、そうした背景には、西側アニメの総本山「ディズニーアニメ」への対抗心がソビエト主導の東側にはあったそうです。もちろん抑圧的な体制下、作品に対する検閲も厳しいもんはあったそうですが、そうした社会情勢の中でも、表現者たちは、体制批判や人間性の復権、みたいなことを、さりげなくアニメの中に封じ込める努力をしてきて、結果、チェコアニメは、実に多様な表現方法を獲得した、といえます。
そうした流れの中で、その批評性や芸術性に注目の集まっていたチェコアニメですが、今回は、基本、そーいうの考えずに見れる作品がたくさん!
「郵便屋さんの話」
ひゃぁ、フランスの有名なTINTINにちと似たこのキャラクター。
お話しは、郵便屋さんの妖精たちにアドバイスされ、あて先のない手紙(大切な恋人へ向けた)を届けるために、1年かけてチェコの町を旅する郵便屋さんを描いた、ほんわかなお話がこれ。
画像が見当たらなかったんで、残念なんですが、この郵便屋さんが、チェコの写真絵葉書の中を、動き回るシーンがサイコー!ほんわかな中にも、おー、と思わせる新鮮なアニメーションであります。
「英雄ビリーとジャイアントモスキート」
そして鉛筆画のような、今日本でいうヘタウマな、へたれアニメで描かれた作品がこちら。
お話しは、英雄ビリーが、牛たちを守るため、大きな蚊の化け物と戦うお話し。
なーんの教訓もありませんが、もはやポップアート、というべきそのへたれアニメぶりに大笑いできる作品です。ちなみに、ここで登場する絵柄は、日本マンガ界の至宝・谷岡ヤスジ氏にそっくり!遠く離れたチェコ・日本の才能が、不思議なリンクをしている作品です。
「果樹園」
その他にも、昔話をモチーフにした、切り絵風の素朴な動きながらも、独特の色彩感覚が美しいアニメーション作品や、
「めがね」
ゆるゆるなわんちゃんと、エプロン姿のかわいい「めがね男」の織り成す、のーんびりした犬の恩返し話などなど・・・ちょっと一言では、語れないような多彩な作品が見れるチェコアニメ映画祭。
わざとらしいディズニーアニメや、せわしない日本アニメに、少々辟易気味の方は是非!
癒されますよー。