柄にもなく「食の安全」について考えてみたりする・・ | ネオ・ビジョンかわら板

柄にもなく「食の安全」について考えてみたりする・・




ブログ仲間、pkkumyyさんのお誘いを受け、12月2日に下北沢タウンホールに下記イベントを拝見してきました。


「食の未来」


食の未来



食の未来 ―決めるのはあなた』

2006.10.8

 最近映画界では、『華氏911』(04年、アメリカ)や『ザ・コーポレーション』(04年、カナダ)など、社会問題を扱ったいわゆる「お勉強ド キュメンタリー」が人気だ。遺伝子組み換え作物など、最新の食糧問題を扱った『食の未来 ―決めるのはあなた』も、まさにその流れに属する作品。米国では2004年に単館系で公開され、世界最大の映画サイトIMDBの読者投票で、10点満点中 8点平均(M・ムーアの『華氏911』よりも高い)を記録するなど、高い評価を得た。

 内容は、遺伝子組み換え作物の安全性の問題点から始まり、大企業による小規模農家への搾取構造までも暴く。反撃の力を一切残さないその徹底ぶり は、まるで新手の奴隷制度だ。彼ら大企業が、世界中の在来品種を自社の種子に置き換えさせる傲慢さは、いまや地球の遺伝子資源を絶滅に追いやりつつある。 食糧問題とは言うが、これを見ると、なんだかエイリアンによる地球侵略のように思えてくる。

 本作は、そうした企業の横暴を実名で追及する大胆さも併せ持つ。情報のクオリティは高く、関連書籍を数冊読むくらい密度も濃いから、すぐに巻き戻せるDVD鑑賞に向いているかもしれない。

 百聞は一見にしかずという通り、映像ならではの新発見も多い。たとえば、大規模集積型農業によって品種の多様化が失われている問題などは、本で読んでもなかなかピンとこないが、実際に映像で世界各地の様々な色、形のコーンを見れば一発でわかる。

 そうした「マイナーコーン」を何十年も作りつづけているメキシコのある小さな農家を、カリフォルニア大の高名な研究者が尋ねる場面がある。農民は 日焼けした顔で「アメリカの大企業が安く種子を売ってくれる品種より美味いから、昔ながらのコレを作ってるんだけど、あんまり儲からないよ」と笑う。朴訥 とした、いかにも人の良い田舎のおじさんといったこの農民に対し、教授は「あなたがここでやっている事は、世界を救う事だ」と語りかける。在来品種の多く が失われてしまった現在、このおじさんのような昔気質の生産者こそが最後の希望だとわかる、感動的な場面だ。

 『食の未来 ―決めるのはあなた』日本語版は、この優れたドキュメンタリーを、字幕ではなくフル日本語吹き替え版で製作した意欲作。吹き替え版は字幕版と比べ、作るの に手間がかかるが、情報量は限りなくオリジナルに近い。貴重なこの未来へのメッセージを、なるべく多くの人に見てほしいと、私は強く願っている。



遺伝子組み換え食品の危険性の告発。ならびに、遺伝子組み換え農作物および、その種子をもって、世界中の国々の根幹を成す農業市場を独占しようとする、グローバル企業の偽善を暴いた映画、を鑑賞してきました。


正直、タバコはプカプカ吸うわ、仕事柄コンビニ飯の多い自分なんかが「食」に関して偉そうなことを語る資格がないのは重々承知。ただ、知ってしまったら、それは放置しておいていい問題では、間違いなく、ない。そういう次元のお話の映画でした。


遺伝子組み換え作物の安全性については、詳しいことはわかりませんが、安全性うんぬんの検査が十分でないのは、単純にその誕生した歴史の浅さからして、推し量ることは可能でしょう。


問題なのは原子力産業の構造と同じ、遺伝子組み換え作物を開発しちまった企業とその利益保護のため、安全性が確保されぬまま、市場に流通させてしまっていること。



その遺伝子組み換え食品のパイオニアにして最大手のグローバル企業が、カナダを拠点とし、アメリカの農業政策を決定付ける機関に、数多くの「会社関係者」を送り込んでいるという、「モン○ン○」さん。日本にももちろん、さりげなく進出しております・・・http://www.monsanto.co.jp/



さて、この企業の開発した、「ラウンドアップレディ」と呼ばれる大豆やとうもろこしの種子。それは遺伝子組み換えにより、自社製造の農薬「ラウンドアップ」に耐性がある作物。このラウンドアップという農薬は強力で、多くの作物を荒らす害虫さんはもちろん、あらゆる種類の雑草ををこてんぱにやっつけてしまうという優れたものだそう。そういう強力な「毒」に対する、耐性のある遺伝子組み換え種子が、「ラウンドアップレディー」だそうです。簡単にいっちゃえば、自社制作の農薬とセット?でそれに対応する種子も販売してぼろもうけしましょう、というものですね。事実アメリカ・カナダでのこのラウンドアップレディーで作られた種子と、農薬はセットで相当なシェアがあるそうですね。もちろん、その強烈な農薬を散布された食物の安全性は、ばっちり保障されているそうですが・・・


ま、食に強い関心のあるアメリカ人およびカナダ人が、それを食べるのは、それこそ選択の自由で、よしとしましょう。ただし、アメリカの多くの場所では、「遺伝子組み換え食物使用」といった表示義務は、ないそうですが(・・たぶん。すみません調べきれてません)。


さらにこの企業は「ターミネーター種子」なる「自殺する種子」なるものも開発しております。


参考HPhttp://www.gaia21.net/org/rafi/terminator-j.html


ようするに種子を生むことのない作物、です。なぜそんなものが必要なのか、というと・・それは、太古から行われてきた農業の営み、今年収穫した作物が生み出す新たな種子で、翌年、また新しい作物を生産していくという、当たり前の循環・・・を消失させようという試みなんですね。それが何を生み出すかといえば、毎年毎年、農家が購入せざるおえない「ターミネーター種子」、それによりその「企業の利益」のみだけなんですね・・・


生命の多様性。予期せぬ新たな自然勾配により、多種多様に分化していった植物の系統。その多様性は、当たり前ですが、「生命の力強さ」であり、進化の必然なわけです。


その進化の可能性を、一企業の利益のために、ゼロに近づけえようとしているのが、某グローバル企業なわけです。


某企業が、数千もの「中小規模農家」に送りつけた告訴状の一部

http://www2.odn.ne.jp/cdu37690/monsantokyouhakujyou2.htm


ある農家が、某企業の特許侵害の名のもとに、起こされた損害賠償請求だそうです。



要するに、どこからか自然飛散したのか、はたまた意図的に散布されものだかわかりませんが、ある農家の農地に「生えてしまっていた」企業特許の作物に対し、多くの自営農家が、損害賠償を起こされ、自分とこで長年蓄えた財産である「種子」や「作物」を、ぶんどろうとしているのが上記告訴状です。


遺伝子組み換え作物が、今なおアメリカ・カナダで続々と「特許申請」され、認可されています。そして某国は、世界中、アジアや南米でも、某国と同じ内容の、生命特許に関する国際基準を設けようとしています(生命=食物に特許を与えることの危険性は、世界中の有識者が指摘していますが・・・)。その結果起こることは、世界中の農作物が、特許侵害をお題目に、某国・某企業の支配下に置かれてしまうかも・・ということですね。


一企業による食物のモノカルチャー 支配。たとえば、その単一作物が、ある伝染病にかかったとすれば、そのときに、その国の食糧事情は壊滅的な打撃を受けてしまいますね。かわって多様な作物を栽培していた際には、ある品種が伝染病に感染したとしても、他の作物でまかなうことは可能です。そういう多様性を持った食料政策を、各国政府は行うべきなのは明白ですよね。

それに関して、特に発展途上国の多くが、モノカルチャー(単一生産物に依存する経済)に頼っている現状は、植民地支配の産物であることも明白。さらに先進国によるモノカルチャー支配が、数多くの発展途上国の貧困・飢餓の大きな要因である・・そういいきることも可能なのでしょう。ちなみに遺伝子組み換えが、世界の飢餓を救う・・そういうお題目を、某企業も唱えていますが、上記告訴状を見れば、何をねらっているのか、これも明白ですね。


日本もそうした、某国・某企業による、農業植民地となるのをよしとするのでしょうか・・・?

安全確認された遺伝子組み換え食品(厚生労働省発表)
http://www.mhlw.go.jp/topics/idenshi/dl/list.pdf

某企業の「商品」、すごい数ですね・・

ついでに、先ほどから紹介しています某企業の成り立ち をウイキより。

食べ物よりも、科学薬品を生産するのがお得意な企業のようですね。まぁ、ウイキ以外にも腐るほど、この企業のプロフは出てくるので、みなさまお調べください。


とにかく、あまり知られていない遺伝子組み換え食品に関する知識のお勉強には、かなり有効だった、「食の未来」というドキュメント映画。当たり前ですが、「食」わなきゃ、生きれない僕たちですから。無関心よりは、知っておくべきこと、と思います。

機会があれば、みなさまもご覧ください。単純にマイケルムーア とかアトミックカフェ とかお好きであれば、エンターテイメントとしても十分面白い作品ですよ。

また、あの懐かしの「チェルノブイリ問題」なみに、「危険な話」を知ることができますので。


遺伝子組み換え問題参考HP
①遺伝子組み換え食品はいらない
②遺伝子組み換え情報室