ネオ・ビジョンかわら板 -6ページ目

「モーティブ-原動機ー」 !!! 作家:一色登希彦

モーティブ

久しぶりの投稿です。

今回は、いつにも増して、超個人的な「つぶやき」です。
本日(18日)、自分誕生日なんで、あしからず。


この作品「モーティブ」は、青年誌ヤングサンデーにて、競馬の世界を舞台にした青春?マンガ「ダービージョッキー」を、で現在はスピリッツで連載が始まったばかりの「日本沈没」のマンガ版の作者(原作はもちろん小松左京)でもある、一色登希彦氏の作品です。


物語は、一言でいえば、「バイクを通した青春群像」。


(以下、アマゾンより)

原動機付き二輪車――オートバイ――。オートバイに乗る事は、心の原動機に火を入れる事。オートバイに乗る事は、生きる事そのもの。古今東西、オートバイに関わるあらゆる人々を描く、オムニバス・ストーリー。



実はというと・・・このコミックの作者・一色氏は、自分が学生時代の頃の友人で、その頃熱心に関わっていた自主映画制作を通じて知り合い、その青い一時期を、あーでもない、こーでもない、と表現やら世の中のことなどについて、とりとめなく語りあっていた頃の古い友人(今では年賀状のやりとりくらいになっていますが・・・)です。



その知人である一色氏の作品についてを語るのは、客観性もなくなるし、その他個人的な諸事情で、正直しんどいなぁ、と思っていたんですが・・・


でも、この作品を読んだ自分が、なんだかいたたまれないくらいに「心動かされた」・・・という事実は、どうしても記しておきたい、と考えてここに雑文を記録します。


この作品の中に登場する主人公の若者たち(オムニバスで4人の若者を主人公にした話が収められています)は、それぞれに悩みを抱えています。


①(物語では明かされていない)なにがしかの理由で、自分の兄弟を失った高校生の男の子が、同じく恋人を失った悲しみを抱える女の子との交流で、未来に希望を見出していく物語(2話収録)。

②バイク競技「トライアル」のプロ選手である主人公が、自分の限界を感じ挫折感を抱きながらも、バイクに魅せられた初期衝動のまま、その限界に再チャレンジしていく物語。


③「ドゥカッテイ」というバイクに魅せられた、ごく普通の会社員が、バイクを通して、会社や恋人との人間関係や、社会での自分の立ち位置を模索していく物語。

④そして、(作者自身の投影であろう)放送作家を主人公にし、彼が青春時代に阪神淡路大震災のボランティア体験で得た貴重な体験を元に、表現者としての自分あり方を再確認していく物語。

などが収録されております。

全編に共通するのは、主人公が、青春時代に誰しも一度は罹る「悩み」、いってみれば青春期の「はしか」のような悩みを抱えています。また、そんな熱病のような悩みに対し、あーでもない、こーでもないと、うだうだ、ぐちぐち悩む主人公の独白を中核に描かれています。

さて、そんな青春マンガであるこの物語たちが、今の若者連中にどう評価されるかわかんないけど少なくとも、自分にとっては、いろんなところで激しく共感できるものでした。

で、その彼らの悩みはというと・・・乱暴に言えば・・・


「世界はどんづまり」、のように感じていること。

それと同じく「自分もどんづまり」な存在である、と感じていること。


「アカルイミライ」を、どっかで信じたい。けどそう感じられない自分を、世界を、あきらめようとしている若者。
この物語では、そこから彼らが、ブレークスルーまでのお話を中心に収録されています。


そういう物語は、特に新しくはないかもしれない。いつの時代も、そういうシニカルな、裏返せばナルシズム的な悩みを抱えた若者はいる(つーか、自分も若かりし頃、自主制作映画にありがちな、うだうだ悩む若者の姿を描こうとして、あーだこーだやってたから、特にそう思うのかも・・・)。

ただ、オウムテロ以降、阪神大震災以降、そして911以降、さらに世界は「どんづまり」感を増しているんではないか、とは思う。ありがちで、いやになるが、ニートやおたく、株式売買に没頭する若者、そうした大きな意味での世界とのかかわりを拒絶する若者が増加しているのも事実なんでしょう・・・・

そうした背景も自覚しながら、作者は、若者の青春の物語を描いています。
そして、そういう若者に対し、自分がどんな「新たな物語」を作れるのか、本気で考え、格闘しようとしています。

それが一番具体的な形で表現されていたのがこの物語、第4話「素敵な戦争」


阪神大震災のボランティアに訪れた若者と、世界に対する深い洞察を持ちつつも、無作為な傍観者であり続ける人物との物語。


若者は震災、また先の湾岸戦争時の映像を見て「ゲームみたい」と感じた自分に嫌気を感じ、神戸にバイクでやって来た若者。その彼が、救援システムの矛盾を知りつつ、冷めた目線で人々を観察するだけの男に対し、怒りをぶつける。


「あんた傍観者かよ!」

「テレビの作り事じゃないんだ!ココロが痛むのはウソじゃないでしょ!」

「何が起こったか知ってしまったらヒトゴトじゃないでしょ!」


それに対し、男は

「なんで多くの人間がここに集まってきたのか、ここがむきだしの人間本来の姿と感情がある場所だからだろ」

「そこに連中の求める『素敵なリアル』があるからだろ(笑)」



そうあしらい、さらに



「きれいごとじゃどうにもならんだろ!」

「おまえが間違えて作家にでもなったら、俺は真っ先にお前の本を破り捨てるさ」

「お前みたいなヤツが、『世界はひとつ』とか『努力すれば報われる』とか言い始めるんだろ、現実なめんな!」

「想像力のない連中が送りつけてくる救援物資の中身はなぁ、選択もしてないモモヒキやヌイグルミ、ちり紙の詰め合わせだったりするんっだよ!」

「愚にもつかん再開発計画がもちあがって、家なくしたばかりの人んとこに買収人が来てらぁ!」

「ボランティアの娘が、不用意に夜道歩いてレイプされた話をどこのマスコミがあっかってる?」


若者は、結局、その男に明確な力強い反論ができないまま、男と中途半端なカタチで別れることになる。

それから時は過ぎ、テレビのシナリオライターになった若者は、スランプをかかえながら、その若かりし頃の神戸での体験を回想する。そしてバイクを飛ばしながら、弱気になりそうな自分を、奮い立たせるように、叫ぶ。


「取り巻きの書いたシナリオ(=物語)を、にやにや棒読みしてるリーダー。そんな変なやつらの書いた『シナリオ』に着地しないよう・・・」

「原動機よ、俺を奮い立たせてくれ!」


「俺はやだぞ!せっかく好きなことで仕事が出来るようになったんだ!」

「言葉を使って、ウソのシナリオ書いてニヤニヤする、そんな連中に負けないための、『言葉』)を!!』

(以上『第4話 素敵な戦争』より)

そう叫びながら、この物語は終わります。

青い・・・・青臭い・・・


でも、つまるところ、結局、自分は、そんな一色氏の物語を読んで・・・


うさんくさい現実の「物語」に、堂々と「負けませんよ!」、と宣言する作家・一色氏に、

「参ったなぁ」・・・と感じたわけです。


作家として、そこまで熱く、青臭く、ある意味恥ずかしげもなく、そう宣言できる作家・一色氏に、ほんと感動したわけです。


ある一時期を、そういう青臭い話をしながら共に過ごしたこともある彼の、今でも変わらぬ「青臭さ」。そしてそれを維持したまま、新しい「言葉」を、「物語」を、作り続けようとしている、その強い「意志」。


以下、勝手に解釈


「モーティブ=原動機」とは、バイク・車のエンジンのこと。
それは、文字通り、人を動かす「源」となる「動機=モティベーション」のこと。


「動機」は、「本能」とは違う。「動機」は、ヒトのみが持つ行動の規範。

その「原動機」の、力強さを、リアルに感じさせてくれてた、今回の一色氏の作品。


とてもうれしい、と感じるとともに、なんだか、泣けてくるもんも。

なぜなら・・・



自分の「原動機」は、あの頃にくらべかなり、そーとー、錆びてしまったから。




まさに、今自分が乗ってる、オークションで3万円で買ったボロボロのスクーター、「タクト」のよう、す。



しかぁし!

ぼろいながらも、ガタガタいいながらも、ちゃぁんと動く、自分のバイク。もう少し、チューンアップするす。メンテナンスもするす。絶対するす。


そんな気分になっています。感謝!


以上。





謹賀新年!&アイポッド!

みなさん、明けましておめでとうございます!

だらだらと、さぼりまくりながらなんとか1年続いたわが拙ブログ。

基本、筆不精な自分が、曲がりなりにも1年間よく続いたもんだ。と思っています。

それもひとえに、たまに覗いてくださる方々のおかげです!

本年も、おひまなときに、覗いてやってくださいね!

よろしく!!


そんなわけで、今年の年末から年始にかけて、基本家にいただけの自分が、何をやっていたかというと・・・これだ!!


あいぽっど


ついに買ってしまったぁ!アイポッド!30Gで動画の見れるやつだ!!んー、かわいいぞ!


最近流行から2,3歩遅れてはまることの多い、すっかりオヤジ化してる自分ですが、これは・・・楽しい!!


購入した12月30日から、毎日のように、あーだこーだとCDカスタマイズしたり、写真や動画(写真に写っているのは自主制作の映像作品す)の入力方法などを検索しながら、延々とアイポッドいじりをして過ごしてしまいました。


ついでに翌日に買ったのが、こいつ。


あいぽっど2

アイポッド用のミニスピーカー!電池でも駆動できて出力12W!なかなかこいつも愛らしいやつす。


合体させると、こんな感じです。


あいぽっど3

んー、素敵・・・


しかし、なんでしょうねぇ。アイポッドって、持っている人の多くは、妙なはまりかたしていたりして、過剰に愛着を持っている人も多い気がしていたけど、自分は「しょせん音楽再生機械じゃねーか、くだらん」などと思っていたのだが・・・・


この愛着感は不思議す。

特にお気に入りなのは、メインコントロールの「クリックホイール」の感触。妙に動作がなじむ、つーか指先ひとつで、自在に動く様が、感覚的、というか肉感的?なところがいいす。これは他者メーカーでは、なかなかない感触ではないでしょうか。


まぁそうした操作感やデザインもGOODなんですが、やはり自分の愛した音楽が、つぎつぎと一台のアイポッドに収容されてく感じが、楽しい!テキトーに今はあまり選ばずに、音楽中心に動画・写真をつっこんでいるけど、それでもある種自分の「履歴」を記していく作業が、楽しいす!またこれは、昔好きな人にあげるオリジナルの「BEST盤」をせっせと制作していた感覚に近いかも・・・

んー、しばらくはまりそうす。


まぁ、そんなわけで、しばらくはアイポッド作業にはまってしまいそうですが、今年は月5本以上UPを目標に、ブログ更新していくす!


みなさま、今年もどうぞよろしくお願いいたします!









「ジョンの魂」・・・ジョン・レノン!!!!の命日

ジョン

1.マザー(母)
2.しっかりジョン
3.悟り
4.ワーキング・クラス・ヒーロー(労働階級の英雄)
5.孤独
6.思い出すんだ
7.ラヴ(愛)
8.ウェル・ウェル・ウェル
9.ぼくを見て
10.ゴッド(神)
11.母の死
12.パワー・トゥ・ザ・ピープル
13.ドゥ・ジ・オズ



本日は、言わずと知れたジョン・レノンの命日ですね・・・

これだけの巨大な人物について、自分ごときが語るのはしんどいんですが・・・


短めに、謙虚に。


結局、自分がジョン・レノンに魅かれるのは・・・彼が、どうしようもないレベルのマザコンで、わがままで、弱っちくて、傲慢で、自己矛盾を抱えているところ。


その弱さやわがままさや自己矛盾が、一番よく現れたアルバムが、このアルバムだと思います。


いきなり1曲目が「マザー」。

SEで、印象的な「鎮魂」の鐘の音がゴーンと響き、続いてジョンが歌叫ぶ。


「お母さん、僕はあなたのものだったけど、あなたは僕のものじゃなかった」

「だから僕はお別れを言わなきゃならない」

「おかぁさん、行かないで」「お父さん、帰ってきて」



そんなあまりに情けなく、マザコンちっくな、悲痛な「叫び」が歌われます。

そして、その後の曲「しっかりジョン」(原題はHOLD ON)では、



「しっかりジョン、うまくいくよ。君は闘いに勝つんだ」


と自分で自分をはげます姿が、また情けなく、弱っちくて、涙・・・


そして「孤独」では、


「僕たちはみんなが恐いんだ」

「太陽が恐いんだ」

「太陽は消えないけど、この世の終りはそう遠くない」

「孤独」



自分勝手に、孤独をなげき、この世の終りを予感するかのような歌を歌う、傲慢さ・・・

圧巻の「GOD」では、


「神なんて 僕たちが苦悩の度合いを測る観念なのだ」

「僕は聖書を、イエスを、ケネディを、エルヴイスを、ビートルズを信じない」

「僕は自分だけを信じる ヨーコと僕だけを」

「夢は終わった」



まさに傲慢の極み。人々が愛し、人生の「尺度」としてきた、神を、エルヴィスを、ケネディを、そしてビートルズを・・・僕は、信じない。

そう宣言する傲慢さ。あんまりだ、とも思う。



しかし・・・信じられるのは「自分たちだけ」。そう歌いながらも、矛盾した形で「民衆に力を」とも、「国なんてないと思ってごらん(イマジン)」とも、歌うジョン。


ペシミストかと思うと、楽天的な理想主義者。その辺の振り幅がめちゃくちゃ大きい困ったヤツ。

多分、身近に、職場にこんなヤツいたら、とてもうまくはつきあえない、そんなヤツ(だからこそビートルズは

解散したのでしょうね・・・)。


そんなどうしようもない人物が、生み出した音楽。


それが、なんでこんなに多くの人々の心を惹きつけて離さないんでしょうか。


結局、ジョンの歌う全ては、この曲「LOVE」の通り


「愛は自由 自由は愛」

「愛は愛を生きること」

「愛は愛されたいと思うこと」


であります。

(以下追記)
多くの人に語られるジョンの姿は、「イマジン」に代表される平和の使者、みたいな「人格者」あるいは「聖人」、のような存在として語られているけど、自分は違和感を感じてしまいます。

 思うにジョンは、子供のように、無邪気で純粋な人。いわゆる「人格者」もしくは「聖人」、ではないと思っています。「人格者」「聖人」は、どちらかというと、たぶんヨーコ。 ジョンは、ヨーコからの無条件な愛(言い換えれば、母の愛、かな)が欲しい子供だったんじゃないか。と。それが中途半端な愛を欲しがるような子供じゃなかったからこそ、そしてジョンとヨーコのつながりの、愛の深さが半端じゃなかったからこそ、多くの人々の心を捉える歌が作れ たんだと思っています。愛されたいという欲求が、平和な世界と一致した瞬間に、すんごい説得力のあるピースソングが生まれたんだと思っています。


そう。


ただひたすら、自分は「愛されたいんだ」(それは単純に、ヨーコから、です)と、わがままに、叫び続けたこと。


大の大人が大声でいえない、その一言を、「赤ん坊」のように、叫び続けたこと。



帰結するとこの、そのシンプルさが、自分の、また多くの人々の心を捉えた。ということなんでしょう、

と、勝手に思っています(すげー乱暴・・・)。


しかし改めて、このアルバムを聞くと、ほんと、その想いが、痛いくらい伝わってきます。


やっぱ、すげーなぁ。ジョンは。


偉大なる、困ったちゃん、です。



さらに追記:

rainbowさんとこでジョンの最後の作品「スターティング・オーバー」に触れてあったのを見て、はっと思いついたことを記します。


この曲は、自分のジョンレノン初体験の曲なんですが、この曲は、イントロで、トライアングルの音色のような、静かな鐘の音色が響いて曲が始まります。そしてジョンのソロ活動のスタート、1曲目は「マザー」。

鎮魂の鐘の音がイントロで響きわたります・・・

ジョンのソロ活動の始まりと終りの曲、それがなんだか運命的な一致、リンクをしているのです・・・


それに気付いて、なんだかジョンの人生は、いろんな意味で運命的で、奇跡にあふれているような気がして、せつない気持ちになりました。


聞き比べてみてください。

「アトミックカフェ」!!

アトミックカフェ

《監督》 ケヴィン・ラファティ、ピアース・ラファティ、ジェーン・ローダー


いやはや、これはおもしろい!!

久しぶりに大笑いさせていただきました。ちなみにこの作品は20年前くらいに作られた作品で、ブッシュ大統領の従兄弟も監督として参加しております。んでマイケルムーアが、この作品の再発?に尽力したそう。


この作品は、戦後間もない頃、アメリカが原子力爆弾の啓蒙・普及?に国をあげての広報ビデオをせっせと作っておった頃の資料映像を寄せ集めにしたものなんですが・・・ありえない無茶な内容の広報ビデオは、ほんとお間抜け。


「♪(原子力爆弾が)♪ピカッときたら、さっと体をふせよう♪」(そうすりゃ原爆・放射能なんて怖くない!ということだそう・・・)


そんなPRソングを使った子供向けPRビデオが、すげー面白いです。まじめにやってる分、冗談きつくて・・・その他にも、ビキニ島はじめアメリカ各地での核実験の際に、軍人たちに「核の恐怖」なぞ存在せん!といわんばかりの軍人教育用のビデオなども、もうめちゃくちゃ。連中、広島・長崎に「実験」として核を投下しtことなぞ、はなから無視。「核は自由と正義の味方」、と正々堂々PRしてます。

また、「原子爆弾バンザイ!!」みたいな歌詞を、能天気に歌うカントリーミュージシャンの曲も随所にはさみこまれ、哀れみさえ感じるおバカさに、涙、です。


まぁこの映像は戦後間もない頃に作られたもんですが、現代においても、湾岸戦争時、「劣化ウラン弾」の恐怖を軍人たちに教育しなかったことをみて。結局、アメリカつー国も、命が安いもんだな、としみじみ。


ちなみ最も犠牲になりやすい底辺のアメリカ軍人の年収は、確か150万くらいという話。

貧富の差が拡大し放題の政策のなか、貧しく仕事のない若者たちがが、仕方なく軍に入り、きちんとした教育も受けさせぬまま犠牲になっていくという現実。


戦後60年たとうが、なんも変わらん。

そーいう意味でも、この作品、笑いながらも、かなりリアル。見終わった後に、ちょっと背筋が寒くなるような作品です。軍事拡大路線を突っ走るアメリカさんのおバカさと恐ろしさを学ぶには、ほんといいビデオです。


んで、日本も憲法改正と共に、また、アメリカさんバンザイ、のグローバルスタンダード目指す小泉政権下で、いつ日本もこーなるとも限らん、という意味でも必見!!の作品です。


※予告編やってるオフィシャルサイト 。おもろいんで是非。





「RHAPSODY NAKED」 RC サクセション!!!!

RC

ディスク: 1
1.Opening MC
2.よォーこそ
3.ロックン・ロール・ ショー
4.エネルギー Oh エネルギー
5.ラプソディー
6.ボスしけてるぜ
7.まりんブルース
8.たとえばこんなラヴ・ソング
9.いい事ばかりはありゃしない
10.Sweet Soul Music~The Dock Of The Bay


ディスク: 2
1.エンジェル
2.お墓
3.ブン・ブン・ブン
4.ステップ!
5.スローバラード
6.雨あがりの夜空に
7.上を向いて歩こう
8.キモちE
9.指輪をはめたい


ディスク: 3
1.よォーこそ (イントロダクションのみ)
2.エネルギー Oh エネルギー
3.ブン・ブン・ブン
4.スローバラード
5.雨あがりの夜空に
6.キモちE


もう、自分の音楽体験のまさに「原体験」であり、イコール自分の人格形成に大きな影響を間違いなく与えてくれた名盤「RHAPSODY」の、ライブ音源をそのまま再現したアルバムです!


収録は1980年4月の久保講堂という場所で行われたもの。そしてこのライブは、当時としては画期的な試み、ニューアルバムをライブ版で収録するために行われたライブです。

その前にもシングルマンやEP版などのスタジオ収録の音源は発売されていたのですが、当時のプロデューサーがどうしてもRCのライブのような勢いをレコードに収めることができない、というジレンマを感じ、ならいっそのことライブ版でニィーアルバムを出してみようか、という大胆な試みのもと生み出されたのが、「RHAPSODY」。その試みは、見事成功!当時の日本のロックに革命的な衝撃を与えたこのアルバムが完成したわけです。


そして25年を経て、その感動的なアルバムが、フル収録=丸裸の状態で再発されたのがこれ。


あまりにも思い入れが強すぎる、このアルバム。再収録されたこのアルバムを聞くのは、逆に不安も感じていたのですが・・・(実は、その前にスペシャ10周年の記念ライブでの清志郎が、あまりに大人になりすぎていて、少しさみしく感じていたのでした。具体的には、清志郎が、いつものコール&レスポンス部分で、「10周年!10周年!」とスペシャのお祝いコールをしていたところ。そんなの清志郎を見に来てる人たちには、まったく関係ない話。逆に気分が盛り下がる感じがしたんで。そんなスポンサーやらメディアをよいしょするような清志郎は、いかん!と個人的に思っていました。昔の歌番組「夜ヒット」出演の際、スタジオでライブ演奏もできずに口パクを強要されたときに、露骨に歌わず、マイクをぶんぶん振り回し、メディアのつまらんウソをバカにしていた頃の、あのかっちょいー清志郎が、自分は大好きなのだ。既存音楽の常識的価値観やら、上品でウソくさい世界観を、いろんな場面でぶち壊してくれたころの清志郎が大好きなのだ)・・・


もう、これはすごいす、やっぱり。「ロック」への「R&B」への初期衝動ともいえるエネルギー総量に圧倒されました。


「おれはロックやるしか能のないやつさ」


そう。他にはなーんもやる気がしない、でも音楽だけが自分の出来ること。だから、自分はバンドを組んで

、ロックやるかないんだぜい。


「オイラ 友達を集めてバンドをやっているのさ」

「バカな頭で考えた、これはいいアイデアだ」

ロックやるしか能のない「イカれたやつら」が、音楽への無尽蔵の愛情と情熱、その全てを叩き込んだアルバム。それが「RHAPSODY」なのだ。


そしてその思いは、日本のロックの歴史を、塗り替えたと思う。RCがいなければ存在しなかったバンドも、多いとのでは、とさえ思う。サンボやエレカシなんか、間違いなくそう。彼らを聞いて自分が心動かされたのは、もしかしたらこの「RHAPSODY」を聞いたとき、自分が感じた衝撃や感動の「追体験」もしくは「ノスタルジー」だったのかも、とさえ今思い返すとそう感じる。そのぐらいに、自分にとって衝撃だったのがこのアルバムなのだ!


そしてこの再収録されたアルバムにも当然、そんなRCの、清志郎の、原初的な初期衝動がたっぷりつめこまれていると思う。そしてこのアルバムが、自分が13歳のときにリアルタイムに聞いた感動、それと同じ種類の感動を、38になった今の自分が、追体験でなく感じることが出来る!!・・・そのことが、今、とてもうれしいのだ。彼らに、清志郎に感謝し、それに感動できた自分でさえ誉めてあげたくなる・・・そんなうれしい気分なのだ!!最高!テンション上がるす。



PKKUMYYさんからいただいた1曲バトンですが、どの曲でもすべて書き記したい気分だが、ここは押さえて・・・この曲!・・・「よぉーこそ」


もう前記の通りなんんで、詳しく解説しません。


すばらしきロックンロールの世界へ「よぉーこそ」!

愛すべきR&Bの世界へ「よぉーこそ」!

悲しみやら怒りやら、愛やら恋やらセックスやら、孤独やら、絶望やら、政治やら、国家やら、仕事やら、映画やら、芸術やら、そーいう、リアルな世界へ「よーこそ」!


そーいういろんなことをまだガキだった自分に教えてくれたRCサクセションの世界へ・・・

「よぉーこそ」!!= WELCOME!!!


排除でなく受容、オノヨーコならば「YES!」。


そんなポジティブなメッセージ!!

つまりは、そういう1曲でした、自分にとって。感謝。


※なつかしのLP版と2ショット!

RC2








「OK COMPUTER」!!!RADIOHEAD

OKコンピューター

1.Airbag
2.Paranoid Android
3.Subterranean Homesick Alien
4.Exit Music (For A Film)
5.Let Down
6.Karma Police
7.Fitter Happier
8.Electioneering
9.Climbing Up The Walls
10.No Surprises
11.Lucky
12.The Tourist

先にUPした内田裕也氏の記事を書いてて、なんでか気分が滅入ってきてしまい、思わず聞いてしまったのがこのレディオヘッドのアルバム。


基本、節操なく音楽も映画も聞き、観てしまう自分ですが、こうしてブログなんぞにそれらについての文を書こうとなると、それらになんらかの世界に対する有効性、なんてものを求めてしまう自分が相変わらずいます。


音楽に関して言えば、ウッドストックの時代やビートルズ、パンクムーブメントなどのある種の「熱狂」や「陶酔」的なムーブメントを起こせるミュージシャンが、今有効なのか、それとは違う、ダウナー系のミュージシャンが有効なのか、とか思わず考えてしまいます。


自分の好きな清志郎やエレカシ、ソウルフラワーなんかはどちらかというと前者なんですが、後者のアプローチをするミュージシャン、REMやBECK、昔で言えばルーリードやスミス、そしてこのレディオヘッドなんかも大好きだったりして、我ながら分裂してんなと感じてしまいます。


彼らダウナー系のミュージシャンの共通点は、自分のなかでは、絶望的な状況をありのまま提示すること、

だったりします。


そしてその「絶望的」な状況を、圧倒的に美しい旋律とともに、奏でること、だったりします。


このレディオヘッドのアルバムは、前編そのトーンで貫かれています。

とにかくダウンな気分になり、心身ともに落ち込んでるとき聞くと、かなり滅入ります。


ただ、同時に「陶酔」ではなく、「覚醒」も呼び起こしてくれます。

今回、このアルバムの中で、今の自分の気分を覚醒してくれた曲を紹介します。

「NO SURPRISES」とい曲です。




ゴミ溜めみたいに満杯の心 ゆっくりと心身を蝕む仕事

癒えることのない傷


疲れ果て憂い顔のお前ら 政府を倒せ

奴らは俺たちの代弁者じゃない


俺は静かな生活を送りたい 一酸化炭素とも仲良くやって

怯えることも

驚くこともない

平穏な暮らし

穏やかな静寂



これが最後の発作だ 最後の愚痴だ

恐怖も脅威もいらない

頼むよ



こぎれいな家に こぎれいな庭

怯えることも驚くこともない

平凡な毎日が欲しい




「政府を倒せ」というアジテーションと、「平凡な生活が欲しい」という、ありきたりの願いが同居するこの曲。


そんな「愚痴」のようなささやきが、静かで美しく、昔どこかで聞いた唱歌のようなメロディーとともに奏でられていくこの曲。



それはつまり、「怯えることも驚きくこともない平凡な生活」、それが今の現実としてありえない絶望的な状況であることを、ただ静かに提示しています。


絶望的な状況を、安易な希望ぬきに提示すること。ありのままの現実を、覚醒した眼差しで見つめ続けること。そこからしか、新たな希望は見出せない、というメッセージがこの音楽にはある、と思っています。


結論として、あの裕也氏の、生真面目な陶酔が今や無効であるなら、こういう音楽こそ今の時代には必要なんだろうな・・・ということですね。


あとまたもや小泉くんの話で恐縮なんですが、サプライズ、サプライズと意味のない陶酔を作ろうとす輩の、うさんくささに気付けるだけの覚醒を、という意味でも「NO SURPRISES」!という歌を紹介したくなりました。あんま関係ないけど。










いろんな意味ですごいす、内田裕也氏

自分から見てもそーとー変人で、学生時代からの友人ぷーすけ氏のブログ で、いろんな意味で面白い

映像を紹介してあったので、こちらでもご紹介します。


内田裕也氏が都知事選に立候補したときの政見放送 、です。


最初にこれを見て、まず笑わない人はいないと思います。




いかがでしたか?


ただ自分も大笑いしながらも、ぷーすけ氏と同じく、妙に切なくなってしまうものがありました。


内田裕也氏、というのは、基本的にいつでも真剣なんだよなぁ。

音楽に関しても、いつも真剣。いろんな意味で俗世とのおおいなるズレはありますが。


この政見放送に関しても、思いっきり真剣。音楽の力、ロックの力をもう真剣すぎるくらいに信じきっている。

こうした力を信じられた時代は、もはやとっくに終わっているはずなのに。


ただ、どっかでこうーいうおバカをやれる人間が、いて欲しいなと思います。


ドンキホーテのような存在が、許される世の中が続いて欲しいものです。



PS:

昔、氏が企画した映画に、「コミック雑誌なんかいらない」という映画もありました。

同名タイトルの元歌は、頭脳警察のパンタですね。これはちゃんとした映画ではあります。


ちなみに歌の歌詞は・・・

俺にはコミック雑誌なんかいらない

俺の世界はマンガだから


そんな内容の歌だったと思います。



今でいえば、



俺にはコミック雑誌なんかいらない
俺の世界は、「劇場」だから・・・

ですかね。


ジェイソンでとらん!

13


上記作品でなく、1986年?の第1作目を、なにげにケ^ブルテレビでちらちら見てたら、

最初の作品には、有名なホッケーマスクのジェイソン君はでてなかったんすねー。


つーか、他の延々続いた続編の作品も見てないけど。


お話しとしては、湖のキャンプ場で若者が次々殺されていくのだが、その犯人は上記ジェイソンでなく、ジェイソンつー息子を湖で溺死させてしまった母親の逆恨み、つー設定でした。意外!


んで、意外とまともな出来のホラーだったなぁ。


よくわからん怪物に襲われるより、存在する人間に襲われるほーが、やっぱり恐いもんです。


以上。




ふうう・・

ほぼ1ヶ月ぶりに更新しますー。


最近、現在の会社の仕事は比較的落ち着いてきたのですが、帰宅後、別口の仕事(自宅PCで映像編集)も自宅でこなしていたので、PCも利用できず、まったく更新できませんでした。


映画も音楽もじっくり触れる暇もないなか、昨日終了した仕事は、某会社の下半期決起集会、とかいうイベントの編集だったのですが、これがまた・・・


「売り上げ達成、がんばるぞー!」「おー!」

「○○の世界制覇、やるぞー!」「おー!」


そういうシュプヒレコールが延々繰り返されてるヤツで、なんだかなぁ、と思っちゃいました。

ういう旧態依然としたもんで、多くの企業の経営はまわっておるんですかね、いまだに。


「飽くなき利益追求」「絶え間ない経済成長」「世界制覇の野望」・・・


そういうことばかりを、おえらいさんたちががなりたて、社員がそれに合わせて「おー!」とかやってる姿は、

仕方ないなぁ、とわかっちゃいるが、気が滅入ります(ちなみにそれなりに進歩的なイメージのある会社の子会社のものです)・・・


でも、そういう利潤追求のシステムから、割と縁遠いとこでばかり働いていたので、自分はずいぶんゆるいところで生きてきたのかなぁ、とも感じています。甘ったれておるのも自覚せねば、と思っています。


しかし・・・

障害者自立支援法やら、年金財源の問題やら、郵政民営化の問題やら。さらに憲法改正も含め、

「弱肉強者」の論理やら、「強者を目指して」の発想のみで動いていく世の中ってのは、もうおなかいっぱいですね。


「小さな政府」のメリットももちろんあるが、先の「もうけたるぜー、おー!」な民間企業の論理だけでも、矛盾が発生するでしょうに。


そんなことを思いながらの1ヶ月でした。ふぅ。








「ジャパニーズ・ガール」!!! 矢野顕子

ジャパニーズガール

1.気球にのって
2.クマ
3.電話線
4.津軽ツアー
5.ふなまち唄Part2
6.大いなる椎の木
7.へこりぷたあ
8.風太
9.丘を越えて
10.ふなまち唄Part1


今から30年前の作品になるんですね。1976年発売、矢野顕子21歳の時のデビュー盤です。


アメリカと日本のスタジオ、半々で録音され、ゲストミュージシャンには、細野晴臣、ムーンライダース、あがた森魚、さらにリトル・フィートらが参加した作品。


自分は「ごはんができたよ」や「オ^エスオーエス」あたりから入って、このアルバムにたどり着いたわけですが、いまだに彼女のアルバムの中で、一番聞いているのが、このアルバムだったりします。


というのも、彼女の音楽性・作家性が、このデビュー版にして、凝縮され、隙のないくらいに、完成されているから。


今でこそ、日本の民謡や唱歌を意識的にカバーしたり、日本の伝統的なメロディーをベースにした

女性アーティストもアタリマエにはなっているけど、そのスタイルをデビュー盤にして、ここまで洗練された形で完成させているというのは、ほんと驚くべきことです!


1曲目の「気球にのって」を。まず聞いてください。

ドスンと重いバスドラの音と印象的なピアノの旋律。このイントロで、まずやられちゃいます。




気球ののって舞い上がれ

未練の綱を断ち切って

二度と戻って来れないように

さよなら


「気球ののって」より




デビュー盤1曲目で、「さよなら」、と宣言し、気球に乗って世界1周・・・これまでの日本のポップミュージックの枠組みを軽々と飛び越えていくような、「飛翔感」をかんじるような曲です。

後半のリトルフィートの面子と奏でる、ジャズインプロビゼーション的展開が、またかっこいー。


その他にも、津軽民謡をアレンジした「津軽ツアー」や、青森ねぶた祭りのメロディー(?)をアレンジした「ふなまち唄」、古賀政男の名曲唱歌「丘を越えて」など、日本の伝統音楽に新しい解釈を加えた、楽曲軍もまた素晴らしい!


そんな中でも、自分が、これは天才の仕業!と感動した曲がこの曲、「へりこぷたぁ」。


いよーぉぉ ポンッ!


そんな雅楽のつづみの音で始まるこの曲は、ジャズとポップス、雅楽が斬新なハーモニーを奏でる曲。

歌詞世界も、幻想的で、強い印象を残してくれます。




ヘリコプターがとんでゆく

ヘリコプターがとんでゆく

右から左へ

私のこと少しも気付かずに

あんなに幸せを垂れ流して

もったいないわ

ヘリコプターがとんでゆく

ヘリコプターがとんでゆく

ヘリコプターが揺れている

ヘリコプターが揺れている

笑い上戸の操縦士さんたら

私のこと 思い出してくれたの?

ざわざわ 女たちのうわさ話

うかんで消えた



ヘリコプターが落ちてゆく

ヘリコプターが落ちてゆく


「へりこぷたぁ」より



そんな現代詩として単独でも通用しそうな歌詞と、オリエンタルかつモダンなメロディーがあいまって、

、聞くものをここではない、不思議な場所に連れて行ってくれるのがこの曲。


広々とした、なーんもない夕暮れの小高い丘。そこをゆらゆらと舞う、へりこぷたぁ・・・・


なんだか肌寒いような、生暖かいような、ちょっと終末観さえただよう、不思議なその世界観。


是非聞いて、感じて欲しい、名曲です。




その他にも、矢野顕子のあったかい側面だけでなく、ある意味、クールで意地悪な側面も見れるのがこのデビュー盤。


矢野顕子ファンでなくとも一聴の価値あり!です。